要点をざっくり
- 岩泉町の伊達勝身町長(74)は8日、町議会に9日付の辞職を申し出て、全会一致で承認された。
- 事実上の引責辞職で、公職選挙法の規定により町長選が来年1月までに行われる。
- また、この件に対する岩泉町議会の対応がかなりひどい。
町長はやっと辞職
岩手県岩泉町の伊達勝身町長(74)は8日、町議会に9日付の辞職を申し出て、全会一致で承認されました。
6日に記者会見を開いた際は辞職も視野に入れ検討するとして、辞職についてはぼやかしていたのでこのまま町長を続けるのではないとかとの見方が多数でした。
町長も、朝からわいせつ目的で女性記者のところに行かないとかキスをしたことについては記憶にないとかいっていましたが、かなり大きく報道されたために辞職せざるを得なくなったのでしょう。
岩泉町役場には苦情の電話やメールが殺到
河北新報が6日の記者会見後の7日、町役場には町内外から苦情の電話やメールが多数寄せられ、職員が対応に追われたと報じています。
町役場には7日午後5時までに電話84件、メール47件があり、その大半が「町民への裏切り行為」「犯罪だ」など、早期辞職を拒む伊達町長への批判だったとのことです。
苦情電話は、問題がテレビのワイドショー番組で取り上げられる度に増え、電話口で1時間近く苦言を呈する人もいたとか。
対応した総務課職員は「職員としては何も言いようがなく、ひたすら謝るしかない。業務にも支障が出るので早く収まってほしい」と話しています。
悪くもないのに町長のかわりに謝るのもつらい仕事ですね。
町によると、伊達町長は午前中に書類決裁などの業務をこなし、昼ごろ退庁したとのことです。
自らの「わいせつ行為」について職員に直接釈明することはなかったとのことで、この日の午後にはすでに辞職について腹を決めていたのでしょう。
町議会議員のあきれた見解
河北新報では、町議会議員14人に今回の件について尋ねたところ、町長に対する監視機関として「議会の責務を果たせなかったこと」への反省の弁は皆無だったということです。
それどころか、「完全にアウト」「あってはならないこと」と伊達町長に辞職を求めたのは5人だけで、野舘泰喜副議長にいたっては「ハニートラップではないかとの疑いも持っている。嫌がる相手にキスできるはずがない」と伊達町長を擁護しています。
「嫌がる相手に無理やりキスをできるはずがない」なら、性犯罪は生まれていません。
町議会議員の方達はこれが犯罪だということを忘れているようです。
ましてや「ハニートラップ」を仕掛ける新聞社(岩手日報社)は今時ありません。
(岩手県出身の私が断言します)
10月下旬にはわいせつ行為を把握し、町長に「表に出ては大変だよ」と話したということです。
だから町長は入院したんですね。
ここみんなグルです。
複数の議員によると、6日には非公式に辞職勧告の是非が話し合われましたが、結論は「時期尚早」で終わったそうです。
普通、町長に辞職を求めるのが議会ですが、これではただのお友達です。
結局、自分の体調や世間のバッシングで町長自ら辞めることを決心したようです。
忘れてはならないのは、これは「性的犯罪行為」であり、仮に精神的病気で幻聴や幻覚が聞こえるなら町のトップはできないはずです。
そこらへんは議員である以上きちんと判断すべきだと、岩手県出身の私は思います。