【就労継続支援A型事業所】7割以上が助成金頼みの実態⁉︎

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要点をざっくり

  • 先日、就労継続型支援A型事業所「ブルーム」について記事を書きましたが、かなりのコメントをいただきました。
  • 札幌市のHPを見ると、すでに補助については停止の旨が掲載されています。
  • 今回の「ブルーム」に限らず、この就労継続支援A型事業所に働いている皆さんは今後の仕事について不安を抱えているようなので、明日以降に再雇用も含め札幌市に聞いてこようと思います。

現在の北海道の「就労継続支援A型事業所」の実態

 2017年11月26日の北海道新聞の記事に、『現在は道内にある障害者事業所道内76%赤字「補助金頼み浮き彫り」』という記事があります。

 障害者が働きながら技能を身につける「就労継続支援A型事業所」の閉鎖が相次いでいる問題で、事業収益が利用者の賃金総額を下回る「赤字」事業所は、道内全体の76%に達することが道などへの取材で分かった。
 
出典:北海道新聞
北海道内の76%の事業所が、国から助成金をもらって営んでいる「就労継続支援A型事業所」において赤字経営となっています。
国は赤字事業所の一部に補助金頼みで、仕事の実態が不透明な事例があるため、指導を厳格化しました。
赤字事業所は経営改善のめどが立たない状況が続けば将来的に補助金を受けられない可能性があり、事業所の閉鎖が続く恐れが懸念されています。
 

北海道の事業所の実態

赤字事業所の一部に補助金頼みで仕事の実態が不透明な事例があるため、国は4月に指導を厳格化しました。

道内のA型事業所の経営実態が分かったのは初めてで、収益が伸びず、補助金に頼らざるを得ない実情が浮かび上がったとのことです。

道が10月までに、2016年度の経営実態を調べたところ、赤字だったのは全道26事業所のうち165カ所と約76%でした。

 

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内訳は札幌市が92カ所のうち76カ所(黒字16カ所)、旭川市が8カ所のうち6カ所、函館市が4カ所のうち3カ所でした。

こうなると、ほとんどが赤字経営と考えられます。

他の企業であれば倒産しますが、この「就労継続支援A型事業所」は助成金が出るため赤字でも潰れません。

 

助成金の支給要件厳格化(昨年4月に省令を改正)

A型事業所は、一般企業で働くのが難しい障害者と雇用契約を結び、収益から最低賃金以上を払い、国の補助金でスタッフの給与など運営経費を賄うという事業形態です。

06年に制度が始まり、10年間余りで3〜4倍に増えています。

これは、助成金が出るということで、安易な事業計画ではじめる人たちが増えたためであり行政もそれを認めてきたからです。

一時期の介護施設に似ています。

また、利用者に仕事らしい仕事をさせず補助金狙いの悪質な事例も出たため、国は段階的に支給要件を厳格化し、昨年4月には省令を改正しました。

赤字事業所に経営改善計画書を各自治体へ提出させ、自治体が指導を繰り返しても赤字解消が見込めない場合、補助金の支給要件である指定の取り消しも検討することとなりました。

その計画書を昨年の10月までに提出した道内赤字事業所は、97カ所中57カ所で4割以上が提出していません。 

 

就労継続支援A型事業所が抱える問題

施設内の仕事から 施設外での仕事を増やし黒字化を図るにも、施設外での仕事はスタッフが付きっきりになるため、多くはやれないという事情も出てきます。

A型事業所について、「国が補助金で障害者の雇用を後押しする考え方は良いが、行政が新規参入者のチェックと経営のフォローをできておらず、制度設計に甘さがあった」と指摘している人もいます。

また、黒字化のためには行政の後押しが必要とも語っています。

道内の就労継続支援A型事業所は、1事業所あたりの利用者定員は平均約20人で利用者1人当たり、国などから1日約5千円前後の補助金が出るほか、重度障害者を雇用すると3年で240万円が出る制度もあります。

民間団体が昨年、全国で行った抽出調査で赤字幅は平均約790万円とされています。

 

ブルームの問題

先日とりあげた株式会社ブルームの問題ですがいくつものコメントをいただきました。

(この会社の悪い内容ばかりですが)

 

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そのなかで、ブルームが倒産した場合の雇用の問題を心配しているメールをいただきました。

 

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札幌市HP

このブルームで「不正があった」というのは、コメントと札幌市に確認したところでは本当のことのようです。

これは、「指定業者の取り消し」ですが 、助成金を打ち切られての存続は難しいでしょう。

今までもこの不正受給は、札幌市のHPをみると

 

合同会社 F.D.POCKET(平成29年度)

一般社団法人 ぱれっと(平成28年度)

合同会社札幌わかば(平成28年度)

株式会社ティープロジェクト(平成26年度)

株式会社生活サポートセンターていね(平成25年度)

 

と他にも同じような架空請求や不正請求で、指定業者を取り消しになっているところがあります。

それ以外は、赤字で普通に事業をやめているのだと思われます。

今回、いただいたコメントを持って、「札幌市保健福祉局障がい保健福祉部障がい福祉課」に行って、現在働いている人、またこれから事業所が倒産した場合の札幌市の対応について確認してこようと思います。

(私のブログを読んでいただいた方と、私の次男も障害を持っているので、他人事とも思えないので)

その結果を、またブログにアップしたいと思います。

1 COMMENT

元利用者B

職員の人数の不正について。
人員配置の虚偽の届け出について、29年からとなっていますが、それ以前から不正は行われていました。
利用者の人数に対して、職員の数が少なかったです。
私は数年間利用していた時にはサービス管理責任者1人、職業指導員1人、生活支援員1人、調理の方が2人でした。役所はちゃんと調べたのか疑問です。

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