【かぼちゃの馬車でついに死者】数十億の裏金疑惑⁉︎実質的経営者の正体⁉︎

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

要点をざっくり

  • シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する不動産会社・スマートデイズが経営破綻した問題で、物件所有者側の弁護団が17日、所有者の中から死者が出たと明らかにしました。
  • 死因については「多額の借金に悩んだことによる自殺だ」と説明しています。
  • また、実質的経営者による裏金疑惑も浮上しています。

 死んで借金を返したことをスルガ銀行は把握

 

シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する不動産会社スマートデイズ(東京)が経営破綻した問題で、物件所有者側の弁護団が17日、所有者の中から死者が出たと明らかにしました。

 

f:id:gbh06101:20180419171544p:plain

 

死因は「遺族のこともあり詳細は言えないが、多額の借金に悩んだことによる自殺だ」と説明しています。

 

「かぼちゃの馬車」の物件購入資金の大半を融資したスルガ銀行の関係者は「亡くなった所有者がいることは聞いている」としていますが、自殺かどうかは「保険による返済の手続きで把握したにすぎず、理由までは分からない」と指摘しました。

 

銀行からローンを借りる際には、通常強制的に生命保険をかけるので、お金を借りている人が亡くなればローンは完済になります。

 

スルガ銀行にしてみれば、ラッキーなんでしょう。

 

「かぼちゃの馬車」のビジネスモデル

 

 「かぼちゃの馬車」の仕組みは、オーナーが銀行ローンを組んでシェアハウスを所有し、スマートデイズがシェアハウスを一括で借り上げ、家賃を保証するというものです。

 

これは、オーナーが銀行から融資を受けて物件を購入し、継続的な家賃収入で利益を得る「サブリース」と呼ばれています。

 


これの絶対条件は、賃貸している部屋が埋まっていることです。

 

そのオーナー向け融資を実施していたのが、スルガ銀行でした。

 

同行が、かなりあまい査定(一部偽造)でオーナーへの融資をしていたことが、事態悪化の大きな要因ともなっています。

 

そして、「かぼちゃの馬車」の実態は、入居率が5割を下回り、オーナーへの家賃保証を継続できる状況ではありませんでした。

 

18年1月、スマートデイズはついにオーナーへの賃貸料の支払いを停止しました。

 

これにより、スルガ銀行への融資の返済が滞り、破たんに追い込まれるオーナーが続出する事態となりました。

 

数十億の裏金疑惑

 

登記簿や関係資料などによると、取引に「無関係な会社」をかませて転売し、多額の金を別会社に流したようです。

 

オーナーの多くは一般的な会社員にもかかわらず、スルガ銀行から1億円超の融資を受けています。

 

普通の会社員で、担保もなく1億円は異常です。

 

ある東京23区内の木造2階建シェアハウスの場合、約3000万円で仕入れた土地をオーナーに倍の約6000万円で売却。

 

そのうち約2500万円がシェアハウス建築に直接関係がない会社に流され、約500万円は販売会社の取り分となっていたということです。

 

こうした転売スキームは、不動産コンサル会社のゼノン住販(東京)が主導して行った疑いが高いと被害者に委任されている加藤弁護士は指摘しています。

 

f:id:gbh06101:20180419190201p:plain

 出典:ゼノン住建HP

 

4月12日夜にあった1回目のオーナー向け説明会で、実質支配した人物に金銭が流れたかどうか問われたスマートデイズ側は、「お金が流れたというふうに認識している」と答えています。

 

「かぼちゃの馬車」の棟数は1000超とされ、

このスキームの「中抜き」が仮に500棟だったとしても、単純計算で125億円の裏金がたまることになると計算しています。(500棟×2500万円で計算)

 

そうすると、もともと「かぼちゃの馬車」のオーナーは、実質的経営者とスルガ銀行の「カモ」だった可能性が高くなります。

 

実質的経営者とは

 

このかぼちゃの馬車の実質的経営者は「佐藤太治」氏といわれています。

 

佐藤氏はバブル期に、「ライオンズ石油」を立ち上げ、社長として格安ガソリンを売り一躍有名になりました。

 

その後、カリフォルニア米の自主輸入を手掛け、1993年には「ビデオ安売王」という大人のビデオのショップチェーンを創業し、瞬く間にフランチャイズを全国1千店に広げました。

 

その後、95年に風営法違反(禁止区域営業)容疑で佐藤氏自身が富山県警に逮捕されました。

 

98年には旧住専から16億円を詐取した容疑でも逮捕されています。

 

現在、佐藤哲也氏を表の代表取締役にし、(株)起業開発研究所という会社を経営しているようです。

 

他にも、この「侍ワンダーランド」も裏で経営に関わっているようです。

 

 

佐藤哲也氏は、平成24年8月2日に「かぼちゃの馬車」設立時の代表取締役です。

 

この佐藤哲也氏は、もともとの名前は「金丸哲也」といい、ビデオ安売り王の時の佐藤太治の部下で、金丸の名前のままでは融資を受けられないので、佐藤氏と養子縁組をし、姓を変えて、「株式会社東京シェアハウス」を立ち上げているようです。

 

そして 、株式会社東京シェアハウスを残しつつ、スマートライフを立ち上げます。

 

そして、スマートデイズに再度社名が変更になります。

 

さらに「かぼちゃの馬車」というブランド名が誕生しました。

 

金融庁が現在スルガ銀行を調査中

 

金融庁は、今回の「かぼちゃの馬車」の問題を受けて、スルガ銀行に検査に入りました。

 

f:id:gbh06101:20180419191313p:plain

出典:スルガ銀行HP

 

その中で、中古マンション投資でも不正が相次いでいることがわかりました。

 

金融庁一押しの銀行モデルが、不正を働いていたとは。

 

会社員らがマンション1棟を買う際、不動産業者に託した融資書類が改ざんされ、融資条件に合うように見せかけられていました。

 

金融庁は「かぼちゃの馬車」問題で同行に立ち入り検査に入りましたが、マンション投資の不正も問題視される可能性があります

 

不正がわかったのは、地方の中古マンション1棟を丸ごと買う投資です。

 

全国で多くの不動産業者が、自己資金ゼロで購入できる、と会社員や医師らを勧誘しました。

 

1棟あたり1億~2億円台の購入資金は、スルガ銀行が年利4%前後、約30年のローンで貸す例が多いとのこと。

 

この融資の過程でも不正が多いことが、朝日新聞の取材でわかリました。

 

会社員らは預金通帳のコピーなどを業者に託し、スルガ銀行への融資手続きを任せた際に、預金残高を多くするなどの改ざんがあったとされています。

 

スルガ銀行の融資条件に合わせて貯蓄が多いように見せかけて、多額の融資を受けていました。

 

誰が不正を主導したかは、今の所不明です。

 

リスクのない「投資」はないといいますが、これは明らかに「投資」ではなく「詐欺」ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です