【札幌11人死亡火災】無届け老人ホームを自治体が黙認か⁉︎

要点をざっくり

  • 読売新聞が「なんもさサポート」の前代表に取材しています。
  • 札幌市は16年8月から4回、質問状を「なんもさサポート」に送っていたとしています。
  • 前代表は、自分が代表をしていた時には、一切質問状はきていなかったと話しています。


札幌市の有料老人ホームの指針

読売新聞によると、札幌市の老人福祉法に基づく指針では

60歳以上の入居者を抱え①食事②洗濯や掃除③健康管理などを1つでも提供すると、有料老人ホームとして認定しています。

 

要介護者の数で異なる消火設備

要介護者が少ない場合の有料老人ホームの消火設備

①消火器

②自動火災報知設備

③漏電火災警報器

④誘導灯

 

要介護者が半数以上を占める有料老人ホームの消火設備

①〜④に加えスプリンクラー

 

*ただし、面積が600㎡以上の場合は必ず必要(「そしあるハイム」は約400㎡)

 

スプリンクラーの設置が必要かは要介護者の数

各メディアでは、「そしあるハイム」は有料老人ホームの可能性があり、そうなるとスプリンクラーの設置が必要と報道されていますが、要介護者が何人いたかをまず調べなければなりません。

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ただし、現状からは少なくても「誘導灯」はなかったことが分かっています。

 

「なんもさサポート」の前代表の話

 読売新聞では、前代表の中塚忠康さん(74)に取材をしています。(2016年4月まで約10年間運営に携わる)

「そしあるハイム」の内部の構造について、階段が2か所にあり、2階には避難用の縄ばしごも2か所に設置され、避難口は確保されていた」と語っています。

2階に新しい人が入居した際には「火事が起こったら階段で避難するように」とも説明していたとのことです。

また、階段には両側に手すりもつけていました。

「最大限やれることはやった。火事が起きても、絶対に全員逃げられると思ったのに・・」と肩を落としたとのことです。

また、窓にあったとされる「木の格子」も、以前の旅館時代から防犯のためにあったものだと語っています。

(この格子が、避難を妨げたのではとされていました)

札幌市からの、有料老人ホームかどうかの質問状は、中塚さんが代表の時には一切送られてきていなかったと取材に答えています。

 

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現代表は札幌市が黙認していたと主張

現代表の藤本典良氏(68)は、有料老人ホームにしていないことについて、札幌市も知っていて黙認していたと語っています。

また、2年前のFNNのテレビの取材の際にも同様のことを話しています。 

 

 

テレビでも

「有料老人ホームの届けをすると、改築や設備改善を求められるので届けず、札幌市も未公表で黙認していたようです。そうすると、消防の指導もできないんですね。いろんな人がよかれと思ってやっているうちに、こんなことになってしまったわけです」

とコメントされています。

 

他の施設の取材でも「見逃す」といわれた⁉︎

TBSのニュースで、札幌市に隣接する北広島市の自立支援施設を取材していました。

この施設は、自治体から支援を受けずに運営しています。

ホームレスや元受刑者、身寄りのない人など17人が入居。34歳から74歳と入居者の年齢は様々です。

入居者は食事の提供のほか生活保護の申請、病院の送迎など、生活の手助けを受けています。

この施設は、防火対策については細心の注意を払っています。

私がこのニュースの中で気になったのは、

この施設は今のところ、老人ホームとしての届け出はしていません。なぜなのでしょうか?

Q.有料老人ホーム届け出の指導は?
 「60歳以上が1人でもいれば有料老人ホーム扱いになるので、スプリンクラーをつけなければならない」(自立支援施設ロジック21 盛誠逸理事長)

基準に沿って有料老人ホームとして届け出ると、スプリンクラーを設置しなければなりません。その費用はおよそ500万円。現在、施設が入居者から受け取っている費用は、家賃と食費を合わせた月々5万1500円。スプリンクラーを設置すると、その費用が上がってしまうかもしれないのです。

 「(役所からスプリンクラー設置は)改築するまで見逃すと言われた」(自立支援施設ロジック21 盛誠逸理事長)

役所が「有料老人ホーム」にするのを「見逃している」という発言です。

 

厚生労働省の指導

厚生労働省のHPでは 

「有料老人ホームの届出を行っていない事業者は、老人福祉法第29条第1項の規定に違反していることとなる。」

とした上で、
『地方公共団体にお いては、未届施設に対する呼びかけを強化するなどの対応が必要。

事業者に対しては、なぜ届出をおこなっていないのか(制度に不案内、自治体のガイドラインに不適合など)の事 情も聴取し、届出の有無にかかわらず指導の対象になることを説明する必要がある。』

としています。

 

札幌市の対応

札幌市の介護保険課によりますと、調査票はアンケート形式で、施設の定員数や高齢入居者の人数、介護サービス提供の有無などについて質問。

2016年8月から約1年間、4度にわたり、調査票を同施設に送っていました。

運営会社の「なんもさサポート」(札幌市)から回答はありませんでしたが、提出は任意のため督促などはしなかったとのことです。

ニュースでは、「なんもさサポート」が4回も回答を無視しているように報道されていますが、「任意」であれば返信してないことに違法性はありません。

返信の督促もしていませんし、これを運営会社から、「黙認」していたととられても仕方がないと思います。

今に至って、札幌市は「無届け老人ホーム」であるかの確認を急いでいるといっていますが、かなりの数の無回答の施設が存在していました。

回答のない施設は、おそらく「有料老人ホーム」に該当する可能性が高いと思われます。

今回の火事を教訓として、問題をきちんと把握しないと、また同じ事故が起こる可能性が高いと私は考えます。

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