北海道信用金庫の小樽支店に勤務していた25歳の男性職員が62万5001円を着服。2020年9月には1400万円を30代職員が着服したばかり。続く不祥事の原因は。

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北海道信用金庫の職員が顧客のお金を着服


北海道信用金庫の小樽支店に勤務していた25歳の男性職員が、2017年11月から2020年11月24日までの約3年間、定期積金の解約金や融資関連手数料を着服したほか、定期積金の掛け金など計6件、62万5001円を着服したり一時流用したりしていました。

 



また業績を上げたように見せるため客名義の定期預金口座を作成したり、事務処理の速度が遅いことを隠すため客情報が記載された書類を自宅に持ち帰り廃棄処分していたことも判明。



男性職員はすでに着服金は全額弁済しており、「遊興費や生活費」に使ったと話しているということです。

 

北海道信用金庫とは

 

北海道信用金庫は、平成30年1月1日付で、札幌信用金庫、北海信用金庫、小樽信用金庫が合併し発足した道内最大の信用金庫。

 

本店住所:札幌市中央区南2条西3丁目15-1

 

 

支店数 82店舗

従業員  843人

 

北海道信用金庫の謝罪文

 

北海道信用金庫のHPに謝罪文が掲載されています。

 

不祥事件の発生並びにお客さま情報の廃棄に関するお詫びについて この度、誠に遺憾ながら、当金庫におきまして、下記の不祥事件並びにお客さま情報等の 廃棄事案が発生いたしました。 社会的、公共的役割を担い、信用を第一とする金融機関として、このような事態を招いた ことにつきまして、役職員一同、厳粛に受け止め深く反省するとともに、被害に遭われたお 客さまをはじめ、日頃からご支援、ご愛顧いただいておりますお客さまに心よりお詫び申し 上げます。

記 1. 事件の概要

(1) 事 故 者 前小樽支店勤務の職員 (25 歳 男性、渉外担当後令和 2 年 3 月から融資担当)

(2) 発生期間 平成 29 年 11 月 から 令和 2 年 11 月 24 日 (

3) 内 容 ①着服 ・定期積金解約金の着服 3 件 565,001 円 ・融資関連手数料の着服 1 件 20,000 円 ・定期積金掛金の一時流用 2 件 40,000 円 合計 6 件 625,001 円(実質被害額:565,001 円) 着服金は、遊興費・生活費に使用しておりました。 なお、着服金につきましては、事故者が全額弁済しております。 ②借名定期預金の作成 5 件 50,000 円 ③お客さま情報等の廃棄 事故者が平成 31 年 2 月頃から、自身の事務処理の疎漏を隠蔽するた め、職場から無断でお客さま情報が記載された書類等を持ち出し、一 部廃棄処分しておりました.

(4) 発覚の経緯 令和 2 年 11 月 24 日に、事故者が当金庫から持ち出した書類等を廃棄 した事実が判明し、内部調査を行った結果、上記の事実が明らかとなり ました。

北海道信用金庫のHPから引用

 

北海道信用金庫ではこの職員と関係者の処分を調査が終了次第、規定に則り厳正に対処するとしています。

 

しかし、HPにあるような「内部管理体制」は構築されていなかったようです。

 

2020年9月には1400万円職員が着服

 

2020年9月には、北海道信用金庫の札幌支店の30代職員が顧客の預金など約1400万円を不正に引き出し、うち700万円余りを着服していていました。

 

 

この職員は700万円余りを遊興費などに使っており、7月末に顧客が通帳を見て預金の引き出しに気づき発覚。

 

北海道信用金庫が内部監査で見つけたわけではありません。

 

北海道信用金庫はこの職員を懲戒解雇処分し、再発防止と信頼回復に向け取り組むとしていましたが、3ヶ月後また着服が発覚しました。

 

内部管理体制ができていない

 

北海道信用金庫は合併しすぎて、お金を扱う銀行の本質である「内部管理体制」ができていません。

 

銀行員はお金を扱う仕事ですから、その気になればお金が簡単に手に入ります。

 

 

今回の25歳の職員も、北海道信用金庫のコンプライアンスの徹底と内部管理体制ができていれば、犯罪に手を染めることはなかったかもしれません。

 

金融庁の管理が緩くなり、銀行、生保、損保などの金融機関の堕落が止まりません。