アインファーマシーズ社長、酒井雅人(54)ら3人。入札妨害容疑で逮捕、送検

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KKR札幌病院入札妨で薬局敷地賃借料、当初提案の1・7倍に増額

 

札幌市豊平区のKKR札幌医療センターで発生した敷地内薬局整備事業の入札妨害事件において、受注企業であるアインファーマシーズ(札幌)が不正に薬局敷地の賃借料を増額していたことが明らかとなりました。

具体的には、当初提案の1.7倍の月額約750万円で契約しており、審査で同社が有利になるよう提案書類を差し替えていました。

また、アインファーマシーズは保証金約5億円を支払っていたことも判明しました。

これらの情報から、多額の資金が投入された異例の契約であるとされています。

現在、道警は実態解明に向けて調査を進めています。

 

 

 

札幌市豊平区のKKR札幌医療センターが発注した、敷地内薬局の整備事業をめぐり、特定の業者に便宜を図った入札妨害の疑いで、北海道警は、KKR札幌医療センターの元・事務部長と、業者側の社長ら合わせて3人を逮捕しました。 逮捕されたのはKKR札幌医療センター、元・事務部長の藤井浩之容疑者と、調剤薬局を経営するアインファーマシーズの社長・酒井雅人容疑者、取締役の新山典義容疑者の3人です。 3人は共謀し、2020年11月から12月に、KKR札幌医療センターが敷地内に調剤薬局を開設する公募型プロポーザルで、ほかの会社の企画提案書の内容をアイン社側に漏らした上、アイン社側が一度提出していた企画提案書を締め切り期限が過ぎたあとに差し替えた疑いが持たれています。 プロポーザルではアインファーマシーズが調剤薬局の運営権を落札し、現在営業しています。 警察は3人の認否を明らかにしていませんが、金品のやり取りがあった可能性もあるとみて捜査しています。

STVニュースから引用

 

事件の舞台裏

 

競合他社の提案内容を漏らした入札妨害事件になったのは、病院敷地内にある調剤薬局でした。

豊平区にある「KKR札幌医療センター」の敷地内にある「アイン薬局」。

敷地内薬局は、処方箋を出す病院と内容をチェックして調剤する薬局の独立性を保つ「医薬分業」の観点から、長く禁止されていたが、2016年に規制緩和で認められました。

アイングループは解禁後に積極的に敷地内薬局を展開し、旭川医大病院や東大病院(東京)などに開店しており、利便性に優れた敷地内薬局は高い収益性が見込め、2017年8月に48店だった敷地内薬局は、22年6月に256店に増えた。

ある調剤薬局チェーンの関係者は「処方箋を独占でき、周辺で圧倒的一番になれる。病院がつぶれない限り薬局をたたむことはない」と語っています。

それほどの利権が絡んだ事件。

動いたお金はものすごい額だと思われます。