【ながらスマホ自転車事故に判決】空虚な謝罪‼︎事故を甘く考えた結果⁉︎

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要点をざっくり

  • スマートフォンを操作しながら自転車を運転し、歩いていた高齢女性にぶつかって死亡させたとして、「重過失致死」の罪に問われた大学生。
  • 森野実空被告(20)に、横浜地裁川崎支部は27日、禁錮2年、執行猶予4年(求刑・禁錮2年)の判決を言い渡しました。
  • この判決について、裁判長は、反省していないということでかなり重い判決を下したと私は思っています。

女子大生が自転車で女性にぶつかり死亡させた事件

 

女子大生が、左手にスマホを右手に飲み物を持ちながら、電動自転車を運転し米澤昌子さん(享年77)にぶつかり死亡させた事件。

 

 

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参照:日テレNEWS24

 

この被告の元大学生、森野実空被告(20)に判決が出ました。

 

スマートフォンを操作しながら自転車を運転し、歩いていた高齢女性にぶつかって死亡させたとして、重過失致死の罪に問われた元大学生、森野実空被告(20)に、横浜地裁川崎支部は27日、禁錮2年、執行猶予4年(求刑・禁錮2年)の判決を言い渡した。江見健一裁判長は「周囲の安全を顧みない自己本位な行為で過失は重大」と述べた。

 

判決によると、森野被告は昨年12月7日午後、川崎市麻生区の市道で、電動アシスト自転車を運転中にスマホ操作に気を取られ、歩道にいた無職女性(当時77歳)に衝突し、2日後に死亡させた。

 

森野被告は耳にイヤホンをつけて音楽を再生し、飲料容器を持った右手でハンドルを握り、左手でスマホを操作しながら自転車で走行していた。

 

判決は、危険を察知したとしても直ちにブレーキなど必要な措置を講ずることができない状態で、人に衝突すれば死傷させ得るという自覚も欠いていたと指摘した。

 

被告が「急いでいたことが事故原因」と述べたことに対し、江見裁判長は「自らの運転態度について内省が深まっていない。遺族の処罰感情が、被告の空虚な謝罪で和らいでいないのも当然だ」と述べた。

スマホ自転車判決:「空虚な謝罪」元女子大生に有罪判決 – 毎日新聞

毎日新聞より引用

 

この「重過失致死」というのは、普通の交通事故の「過失致死」よりさらに重い罪です。

 

森野実空被告とは

 

今回、加害者側の人権に考慮してか、この元大学生の実名はかなりの間、公開されていませんでした。

 

元大学生となっており、すでに大学はやめています。

 

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参照:Posts tagged as #ガー女 on Instagram

 

この事故がきっかけとなり、自転車の事故への取り締まりが厳しくなりました。

 

写真を見ると、森野さんは、かなりアクティブな女性だったようです。

 

しかし、事件後友人たちと花見をして、お酒を飲んでいたとネットでは書かれています。

 

森野さん本人は、自転車の事故だし、相手が亡くなっても「不起訴」ですむと、結構軽く考えていた様子です。

 

事故当初の世間の意見もどちらかというと、加害者の森野さんよりでした。

 

夫は事件後、介護施設へ

 

亡くなった被害者の、昌子さんの夫は、

 

晶子さんの遺影を眺めながら、茂さんは最後にポツリとつぶやいた。

「家内はね、“私は必ずあなたの最期を看取る。その後で死ぬ”って、よく言っていたんです。それなのに、先に逝ってしまうんだから…。もうこの家にひとりで住んでいる意味もないので、5月から介護施設に入ろうかと

女子大生ながらスマホ死亡事故 残された夫は介護施設入居へ│NEWSポストセブン

NEWSポストセブンから引用 

 

長年連れ添った妻を亡くした悲しみは、とても深いものです。

 

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参照:NEWSポストセブン

事故現場は「自転車通行禁止」の場所でした。

 

また、昌子さんの夫は「判決が軽すぎます。まだ妻の墓前にも報告できていません……」とも話しています。

 

 

交通事故の刑罰としては実はかなり重い

 

 今回、元女子大生に「執行猶予」が付いた理由は、家族が加入する損害保険で賠償が見込まれる点、公判で「同じ過ちはしません」と述べるなど謝罪し反省している点、そして大学を中退するなど既に社会的制裁を受けている点だとされています。

(求刑・禁錮2年)

 

しかし、私の経験では、通常の自動車事故であれば、危険運転致死傷罪が適用されない限り、刑事裁判までいくのも珍しく、それでも罰金刑で執行猶予がつきます。

 

この求刑2年というのを聞いたとき、「重い」と私は正直思いました。

 

私は前職で交通事故の死亡事故を200件以上担当しましたが、実際に懲役刑になったのは2~3人くらいです。

(保険に加入していた場合です)

 

加害者の反省のない態度が罪を重くした

 

私はてっきり、森野さんは自転車保険に加入しておらず、大学もそのまま続けるのかと思っていましたが、自転車保険にも加入し大学は中退(退学?)しています。

 

しかし、森野さんは昌子さんに自転車でぶつかった後、救護活動もせず、近くに自転車を停めて立ちつくしているだけだったそうです。

 

また、被害者の家に直接行ったのも、かなり時間が経ってからだといいます。

 

私の経験上、まず初めに素直に罪を認め、「誠心誠意」謝っていればここまで相手の感情を害すことはなかったと思います。

 

法廷でも女子大生側の弁護士が「スマホを見ていたのではなく、しまおうとしていた。悪質性の低い脇見運転にすぎない」と主張するなど反省の態度が見られませんでした。

 

この弁護士は、国選弁護士のままだったのでしょうか。

 

また前述したように、事故後、森野さんは友達と花見をしてお酒を飲んでいるインスタグラムをアップしています。

 

こういう気持ちが、裁判のなかで、出てしまったのでしょう。

(裁判官もよく見ていますから)

 

きわめて重いこれからの人生

 

これからの、森野さんの肩書は「前科1犯、無職、元女子学生」となります。

 

これから生きてく上でかなり重い「肩書」です。

 

それと、今回の罪状は『重過失致死傷罪』です。

 

森野さんはスマホのながら運転をしていたため、一般的な交通事故に適用される「過失致死傷罪」ではなく、より重い「重過失致死傷罪」になっています。

 

このため、もし森野さんの家族が損害保険に入っておらず、遺族に賠償できなかったら執行猶予がつかず、刑務所に入っていた可能性が高いと思われます。

 

 

 

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今回刑務所には入りませんでいたが、大学を辞めています。

 

最近まで青春を謳歌していた女子大生が一転して「前科1犯、無職」になり、事件当時に成人していたため実名報道され、望んでいたような就職も将来もほぼ見込めないという、極めて厳しい現実が突きつけられました。

 

執行猶予がついたとはいえ、「前科」はつきます。 

 

就職の際に、履歴書の「賞罰」のところには、きちんと「前科」を書かなければなりません。

 

せっかく与えられたチャンスですから、罪の「本当の重さ」をこれからの生活で分かってくれるといいのですが。

 

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